スイス・インターナショナルエアラインズ(以下「SWISS」)は、今やスイスを代表する航空会社というイメージがあるが、元々は2002年に倒産したスイス航空の保有していた機材等を母体に、別法人として再出発をしたという苦い歴史を持つ。

実は、SWISSはルフトハンザ・ドイツ航空の子会社であり、マイレージ・プログラムもルフトハンザの Miles and More を共用しているという事実は意外と知られていないと思う(言わずもがな、所属する航空連合はスターアライアンスである)。

SWISSは、経営体制の抜本的な刷新以降、着々と実績と知名度を伸ばし、長距離路線にも力を入れてきている。その主役を担うのが、現在10機を保有するB777-300ER型機(2020年初頭にかけて2機の追加配備)、5機を保有するA340-300型機、そして14機を保有するA330-300型機である。

SWISSが配備を進めているB777-300ER型機は、A340-300型機の後釜としての役割が期待され、機内Wi-Fi等の最新設備を備え、機内はファーストクラス、ビジネスクラス、そしてエコノミークラスの3クラス編成である。まさに以下のリンク先にあるとおり、SWISSのフラグシップ機である。ボーイング 777-300ER SWISSの新しいフラッグシップ

他方で、現在運用中のA340-300型機は、軒並み2003年頃に配備されたもので、機齢が16年ほどと高めであり、それに伴って機内設備も古さが目立ってきていた。2011年頃に行われた前回の改修では、ビジネスクラスは今どきのスタッガードタイプのシートに更新されたものの、ファーストクラスの更新は据え置かれ、「古き良き」プライバシーの皆無なシートのまま運用されていた。因みに、現在(2019年6月時点)当該機材が就航しているのは以下の地点である。

  • 東京・成田(LX160)
  • 上海・浦東(LX188)
  • ヨハネスブルグ(LX288)
  • ボストン(LX52)

しかし、SWISSはその後、機材運用の都合上、元々B777-300ER型機で置き換えるはずであったA340-300型機につき、現在運用中の5機を残して機内を更新し、引き続き運用する方針を発表。当初は2018年中の更新工事終了を目指していたものの、引き受け会社との関係で作業に遅れが生じた(後々SWISSの内部の人に聞いたところ、ボルドーにある会社に契約を委託していたが、作業が思うように進まなかったことが原因とのこと)。その後、SWISSはドレスデンにある会社に工事を委託。紆余曲折の末、2018年12月6日にようやく改修初号機(HB-JMH型機)がドレスデン空港に併設の改修工場に回送され、翌2019年3月7日にめでたく通常運用に復帰した(因みに復帰後の最初の運用先は、東京・成田線LX160便)。

更新機は、基本的にB777-300ER型機のエッセンスを引き継ぎ、最新設備とシートが備え付けられた。シート配置も、以前の [F8 C47 Y164] からエコノミーが4席増えて [F8 C47 Y168] の計223席となった。この情報を得て以降、筆者は虎視眈々とA340-300型機の更新機に乗る機会をうかがっていたのである。そして今回、ようやくその機会がやってきたので、数多の写真とともにその時の様子を綴っていきたいと思う。

(②につづく)

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